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できるだけ簡単に作れて、仕上がりが美しいハンドメイドのギフトボックスの作り方です。
タテ・ヨコ・高さの数字を入れ替えれば、好きな大きさの貼り箱が手作りできるので、ちょうどよいサイズの箱が市販されていなくて困ったときや、オリジナリティのあるラッピングをしたい時に役立ちます。
ぜひ一度作ってみてくださいね!
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contents
貼り箱とは
厚紙で芯となる箱を作ってから、その表面にキレイな紙を貼って仕上げた化粧箱のことです。
貼り箱の主な材料は、芯となる厚紙(芯ボール)、周りを包む用の紙(貼り紙)、接着剤の3つ。
組み箱の展開図を切り抜いて作るよりもシンプルです。
接着剤について
何で貼るかは結構重要な問題です。
貼り箱を手作業で作っていた時代には、接着剤はでんぷんのりが使われていました。
現在では、工場で製造される貼り箱は、ニカワを接着剤としてローラーで薄く均一に塗布して作られます。
じゃあニカワでやってみよう!と考えたのですが…
ニカワは動物の骨や皮を原料に作られた自然の接着剤で、常温では個体、温めると液体となる物質です。
自宅で行うハンドメイド規模では、スティックのりのように手軽に扱えるものではありません。
入手しやすく扱いやすい接着剤といえば…両面テープ、でんぷんのり、スティックのり、木工用ボンド、セメダインあたりでしょうか。
できるだけ長く美しい箱作りにおいてのメリットとデメリットをそれぞれ考えてみましょう。
両面テープ
のりの乾燥に追われることなく作成できます。平面貼りがキレイに仕上がりますが、一旦貼ってしまうと貼り直しができないのはデメリットかもしれません。
一般的なセロハンテープののりの成分は、天然ゴム系の粘着剤。経年で粘着剤が酸化して黄変する上に、粘着剤が浸透した紙側にも黄変を及ぼします。また、時間が経つとペリッと剥がれ落ちてしまうことも。
一方、アクリル系粘着剤を使った両面テープであれば、天然ゴム系に比べて経年での黄変は少ないですが、接着力にはやや疑問が残ります。
※両面テープの経年劣化の実験をしているので、なにか変化があれば追記しようと思います。
(2024/9/23追記)
1年9ヶ月後の両面テープの劣化具合はこちら → https://tezukurun.com/box4-2/
でんぷんのり
貴重な資料や古書の修復にも使われるでんぷんのり。
変色の心配はないですが、でんぷんのりを使った子どもの工作物は数ヶ月で剥がれてきてしまいます。粘着力は期待できません。
スティックのり、水のり
粘着剤の種類にもよりますが、こちらも経験上ペリッと剥がれてきてしまいます。スティックタイプは塗りやすさは抜群ですが、水のりは、塗ると水分を吸収した紙が波打ってしまいシワになります。
木工用ボンド
こちらも経験上、10年程度では変色・剥がれの心配のない接着剤だと思います。
ただ、速乾タイプでなくても、水分量が少ないので紙に薄く塗り広げるのが難しく、乾燥に追いつけません。
透明の接着剤
Gクリヤーをはじめとする透明の接着剤もほとんどが数ヶ月〜黄変します。紙に薄く塗り伸ばす作業にも不向き。
満足のいくのりがない!と絶望したくもなりますが、上記の2つを混ぜることでうまくいきます。
木工用ボンドとでんぷんのりをMIX
黄変の心配のない木工用ボンドとでんぷんのりを混ぜたミックスのりを使います。
ボンドの乾燥が早く塗り伸ばしにくいところを、でんぷんのりの伸びの良さが補い、でんぷんのりの粘着耐久性の弱さをボンドが補ってくれます。
両面テープで作った箱とミックスのりを使った箱、できあがりの美しさを比べてみてください。
両面テープはそれ自体に厚さがあるので、重ね貼りしている箇所は特に箱の厚みが増してしまいます。それに比べてミックスのりの箱は厚さが均一で角や縁がシャープです。
貼り箱作りには、断然でんぷんのりと木工用ボンドのミックスのりがおすすめなのです。
のりの話が思いのほか長くなってしまいましたが、本題に入りましょう。
芯材となる厚紙と外側を包む紙はダイソーで購入しました。
くすみカラーの色画用紙と、グリーンのクラフトボード。
クラフトボードの色はグリーン、黒、茶色とありましたが、グリーンを選んだのはボードの裏側が白かったからです。(箱に仕上がった時にはグリーンは全く見えなくなります。)
紙の厚さは350㎡/g(坪量)、わかりやすく言うと厚さ0.44mmくらいです。
でんぷんのりやボンドも100均で調達できるのでありがたいです。
芯となる厚紙を切る
まずは芯材となる厚紙に展開図を書きます。
ふたの短い辺は、底の短い辺 +3ミリ。
長い辺は、底の長い辺 +2ミリ。
0.4〜0.5mmくらいの厚紙や画用紙を使って手のひらサイズの貼り箱を作るなら、この寸法が目安となります。
ふたと底箱のサイズ感は何度か試作をして見つけだすしかありません。
芯となる厚紙と貼り紙の厚さが大きければ大きいほど、ふたと底箱のタテ・ヨコの差が大きくなります。ふたと底箱のベストな寸法を探し出しましょう。
ちなみにこれから作る箱の大きさは、
内寸が 35mm× 60mm(高さ 26mm)、
ふたを閉じた状態の外寸が 40mm× 62mm(高さ 27mm)です。
シャーペンで展開図の下書きするときは筆圧は弱く薄めに書きます。
展開図を書いた厚紙を切り取りました。
ガイド線を引き終えたら、一旦折り目をつけて開きます。
ここまでできたら次のステップへ。
定規で測って線を引く作業は疲れますが、ここから先は定規を使わなくても作れます。うれしい!
周りを包む用の画用紙を切る
次に芯材を包む貼り紙、画用紙の準備です。
包む紙は画用紙より薄い包装紙でもよいですが、透けるものはNGです。
包装紙が重なったところは柄が透けますし、のり付けする時にはシワができやすいです。
下の画用紙は目分量で下書きをして切り取りました。
上下左右の赤い矢印は、箱の内側に折り返す部分になります。
折り返しが短すぎても不恰好ですが、箱の高さよりも長くしてしまうとうまくいきません。
仮に箱の高さが3センチなら、折り返しは1〜2センチの間が適当です。
厚紙と画用紙を貼り合わせる時にスムーズに位置を合わせることができるように、画用紙の中心に厚紙を載せて四隅に目印をつけておきます。
定規で測らなくてもよいですが、上下左右の間隔はできるだけ等間隔に。
これで厚紙と画用紙の下準備までは完璧です。
この後いよいよ、ボンドと水のりのミックスのりの登場!
次回に続きます ↓