12th Discover The One Japanese Art 2023に出展した話

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海外でのアート展に出展しませんか?___

2023年の年明け、クオリアートという会社からこんなお誘いのメールが届いたところからお話は始まります。

フランスでの展覧会?

出展料が高い?

クオリアートって何?

怪しい?後悔した?

いろんな思いを抱きながら2023年10月の展覧会を終えた体験談です。

今まさに誘いを受けている、出展を悩んでいる、という人の参考になれば幸いです。

海外でのアート展への出展のオファー

1月の終わりにオンラインショップの問い合わせメールが届きました。

その内容は…

フランス・パリで現代の日本精鋭アーティストを紹介する「12th DISCOVER THE ONE JAPANESE ART 2023 in Paris」という展覧会に作品を出しませんか?というもの。

私のインスタグラムを見て、作品と活動に興味を持ってくださったようです。

出展料を支払って作品を出店するタイプのお誘いは初めてのことだったので、とりあえずクオリアートについてググり倒しました。

賛否いろんな評判がネット上にはありましたが、出展料だけ払わせて実際には展覧会自体開催しないような悪徳業者ではない模様。

12thというだけあってこれまでにパリ、ロンドン、ニューヨークなどで展覧会を開催してきた実績はあるようです。

高額だと言われる出展料についてはメールには記載されていなかったので、とりあえず詳しいお話をきいてみようと思い返信してみました。

すると翌日、早速クオリアートの営業担当の方から電話がかかってきました。

出展料は148,000円

わたしが普段作っている作品はというと、手のひらサイズの和紙人形。

一方、出展する立体作品のサイズは50×50×50cm以内。

和紙人形といいつつ、着物も着ていない和風でもない小さなお人形作家、一体どんな作品を期待してオファーしてきたのかがさっぱり分からなかったので、その辺りのことと、

出展料について質問しました。

作品の方向性については、海外展だからといって着物や和柄を取り入れて日本らしさをアピールする必要は特になく、これまで通りのテイストの作品作りで良いとのことでした。

なんとなく外国人が好きそうな作風に迎合しなきゃならないのかと心のどこかで思っていたフシがあったのですが、気にしすぎだったようです。

そして気になる出展料、税込で148,000円。

作品の輸送、搬入、展示、キャプションの翻訳、搬出から返却までコミコミ価格です。

一主婦が勝手に支出できない金額なので、出展をするかしないかは保留にしてこの日は電話を終えました。

家族会議を経て

参加することに決めました。

大きな出費なので非常に悩みましたが、夫の後押しもあり挑戦してみることとなりました。

担当さんに連絡したのち、種類のやりとりや入金など手続きは2月の半ばには終わりました。

あとは6月末までの作品締め切りまでに最高の作品を完成させるだけ。

製作スタート

製作に費やせる期間は4ヶ月以上、さて、どんな作品を作ろうか?

私にとっては巨大な展示スペースです。

見応えのある作品にするには、人形をもっと大きく作るか、小さいものを複数作るかです。

まずは前者の試作を試みましたが、思ったようにいかなかったので断念しました。

小さな和紙人形をいくつもちりばめたジオラマ仕立ての作品にすることにしました。

それがこちら。

12th discover the one japanese artに出展したジオラマ作品

製作中に作品に使う材料や著作権について疑問が生じた際、何度か担当さんと連絡をとりました。

ちなみに担当さんは、最初にメールを送ってきた時からずっと同じ人です。

私の担当さんは、明るい声の朗らかな女性の方で、褒められないと頑張れないタイプの私にはうってつけの方でした(笑)

基本、こちらから連絡しない限りは作品の進捗などを確認されたりはしないようです。

12th discover the one japanese artに出展したジオラマ作品(アップ)

缶のラベルは全て自作しました。

作品タイトルは『みはるかす☆パーティー』と名付けました。

『みはるかす』とは、はるかに見渡すという意味の古語ですが、きっといい感じのフランス語に翻訳されたことでしょう(笑)

誰しも子供の頃には高いところに登ってみたくなる、登ってみた!という万国共通の心の高揚を表現しました。

数ヶ月の間、ひたすらひとつの作品だけに向き合う時間、とても贅沢な時間でした。

海外輸送、梱包は

6月半ば、完成した作品はひとまず東京のクオリアート本社のほうに送りますが…

国際輸送の規定に沿ったものではなくてはなりません。

さて困った。

自由に作品を作ったはいいけれど、海外では荷物をぶん投げられると言いますし…

ひっくり返ってもジオラマ作品が壊れない梱包方法など思いつけません。

担当さんに問い合わせてみたところ、日本国内の配送に耐えうる梱包であれば大丈夫とのことでした。

専用コンテナには作品たちだけが積み込まれ、船便でゆっくり運ばれるようです。

というわけで、作品が収まるギリギリサイズの木箱をベランダでDIYし、それを一回り大きいダンボール箱の中に、緩衝材と共に収めて梱包し発送しました。

試しに作品内に小さな目玉クリップを紛れ込ませて送りましたが、現地でもバッチリくっついてました。

ちゃんとくっついてる目玉クリップ

意外と繊細な作品でも無事に送れるものなんだなと感心。

いよいよ開幕

2023年10月21日、12th DISCOVER THE ONE JAPANESE ART 2023 in Parisの開催。

会場はESPACE CHINKO、ルーブル美術館やオペラ座が近く、人通りが多い地区のアーケード街にあるギャラリーだそうです。

12th discover the one japanese artの会場

今年は129作品が出展されたそうです。

私の作品は、通りからも見える窓側の一角に展示していただけました。

会期中は2000人以上もの人がこの場所を訪れたとか。

展示中の私の作品

私はパスポートの期限が切れていたので、現地にはいきませんでしたが、作家さんを含め50人ほど日本から来られていたそうです。

会期中にも担当さんが会場の写真を送ってきてくださったり、インスタグラムの知り合いの方が動画を送ってくださったりと、わずかながらパリの空気を感じられる数日間でした。

実際にパリに行かれた作家さんのお話を聞くと、皆さん『行ってよかった〜』とおっしゃっていたのが印象的でした。

展覧会のその後

会期終了後には、終了報告書などが送られてきました。

この度の展覧会の様子がまとめられたパンフレットや写真、

そして会場に足を運んでくださった現地のお客様が実際に記入した来場者アンケートが同封されていました。

この展覧会はコンペティション形式になっていて作品の人気投票が行われましたが、私の作品に票を投じてくださった方のアンケートを実物を拝見することができました。

ところどころ翻訳してくれてあるけれど、字が汚くて読めなかったり…

それでも私の作品を見て心を動かされた人がいるのだと改めて嬉しく思いました。

そして、今回の展覧会では人気アーティスト賞をいただきました。

人から表彰状をもらうなんて、何十年ぶりでしょう(笑)

来場者アンケートと人気アーティスト賞の賞状

受賞者は副賞としてVR美術館での受賞記念展でも作品の展示が行われるそうです。

https://japanese-artistic-museum.com/

VR美術館、ドラクエっぽくて面白いです。

受賞記念展の会期は2024年2月6日〜11日、2月13日〜18日です。

出展してよかった?後悔した?

私は出展してよかったなと思います。

海外での展示は、自分が現地に赴かない限りはお客様の反応を受け取る術がありません。

リアクションを受け取りづらいというデメリットもありますし、出展したからといって知名度が爆上がりすることもなければ、作品が海外で飛ぶように売れることも、現実的には滅多にありません。

ただ、私は出展料15万円を支払うことで、この道で稼いでいきたいという覚悟を決めることができたように思います。

作家として毎月安定して収入を得られるレベルには達していない自分、どうしても稼げないことに負い目を感じてしまいます。

コンビニバイトのほうが稼げるんじゃないか、

普通の仕事をしたらいいのに、そんな迷いから解放されるきっかけとなりました。

改めて私が作家活動を継続していきたいという意思を家族にも表明する機会にもなりました。

ただ、高額な出展料が必要なこの手の展覧会はこれっきりにします。

腹とはそう何度もくくるものではありませんしね。

ちなみに展覧会開幕の少し前、9月にも国際平和美術展への出展のお誘いがありました。

こちらは広島とスペインの2会場での出展で36万円…

丁重にお断りしました。

なんであれ作家である以上、自分の作品を多くの人に見てもらいたいという気持ちが尽きることはありません。

たくさんお金を払えば払うほど、なにかリターンを期待してしまいがちですが、過度の期待は後悔のもとと肝に命じましょう。

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