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こんにちは、しゅっです!
今回のお題はというと、種類や呼称がやたら多くて複雑な和紙のことについてです。
私が自己流の和紙人形作りを始めたのは、長年ちぎり絵をやってきた祖母から和紙を譲り受けたことがきっかけ。
ちぎり絵や和紙人形を作ってみたい人、基本的な和紙の種類が知りたい人におすすめの記事です。
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contents
主な和紙の種類
①民芸紙(みんげいし)
単色で染められたシワ加工のない和紙。ふにゃふにゃした画用紙くらいの厚みがあります。
いろんな和紙の総称として使われることも。
縦横に細かいシワを入れる加工をちりめん加工、加工された和紙は、ちりめんと呼んだりします。
②揉紙(もみがみ)
和紙を揉んで染めてあるのでシワシワ。凹凸だらけの和紙。
単色のものも2色以上の染めていてグラデーションになっているものがあります。
③板締紙(いたじめし)
折りたたんだ和紙を板で挟んで染色するので、濃淡のある染めムラと折り目が特徴の和紙。
④雲竜紙(うんりゅうし)
和紙の中に太い繊維が混ざっている和紙。和紙の材料である楮(こうぞ)の、太めの繊維がランダムに漉き込まれています。
⑤落水紙(らくすいし)
穴だらけの薄〜い和紙。
和紙を漉くときに、水滴を落とすことで細かな穴を開けています。
⑥極薄紙(ごくうすし)・典具紙(てんぐし)
スケスケの薄い和紙。
紙の厚さとしては、①の民芸紙が一番厚くて、②③…と徐々に薄くなり、⑥の極薄紙が一番薄い印象です。
一般的な和紙人形で使われる和紙は
ちぎり絵で使われる前出の和紙の中でも、和紙人形作りにかかせないのが民芸紙。
着物の首元や袖口、裾のチラッと見せる感じです。
着物の柄が美麗なら ここは単色でシンプルに、というわけですね。
千代紙(友禅紙)
和紙人形の、ひときわ目を引く色鮮やかな着物に使われる和紙。
江戸時代以降の古典的なデザインをプリント印刷したり、型紙を使って色刷りしたものです。
厳密には千代紙とは、日本の伝統的な柄や模様を刷った正方形の和紙、のようです。wikipedia-千代紙-
半紙
習字の時に使う和紙。
一般的に、和紙人形の顔には目鼻口がなく、顔や手などの肌の色は白一色です。土台の紙粘土に半紙を何回も貼り重ねることで顔や手の下地を作ります。
和紙の染め方がいっぱいある件
色とりどりの和紙ですが、その染め方は大きく2通り。
あらかじめ原料を染めておいてから紙を漉く先染めと、紙の形になってから染める後染め。
先染めは想像に難くありませんが、後染めの方法とその呼称は数多く、ぼかし染め、グラデーション染め、刷毛ぼかし、具引きなど調べれば調べるほど混迷を極めます。
- 呼称はともかく、
- 紙の形に漉いてから染料に浸す
- 刷毛を使って和紙に色をつける
- 霧吹きなどで染料を和紙に吹き付ける 以上が和紙染めの大筋の手法のようです。
越前和紙、美濃和紙、因州和紙など、和紙に詳しくなくてもどこかで聞いたことのある和紙の産地。
なんとなく特定の地域だけで盛んに作られているのかと思いきや、北海道を除いて大小さまざま日本中に満遍なく存在します。(和紙の原料の楮の木は本州以南に分布し、北海道は寒くて育たない。)
数えてみたら41都府県の73の地域で作られている和紙。全国手すき和紙連合会/全国の和紙産地マップ
各地の職人さんがそれぞれの染めの技法を発展させていったら…と考えると、技法が存在するのも納得ですね。