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アンティークカラーの和紙を使って、小さなラナンキュラス風の花束を製作しました。
幾重にも重なる花びらと、くすんだピンクやブラウン系の色合い。今回は、少しクラシカルな雰囲気のミニチュアフラワーに仕上げています。
小さな花を作るとき、意外と時間がかかるのが花びらの製作です。1輪につき約30枚の花びらを用意し、1枚ずつカールをつけながら重ねていきます。
専用の道具を使う方法もありますが、今回は消しゴムとデザインカッターを使って花びらをカールさせました。
この記事では、和紙の色の選び方から、花芯・花びら・萼・葉の作り方まで、14枚の写真とともに紹介します。
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材料と道具
今回のミニチュアラナンキュラス作りに使用した材料と道具です。
材料
⚫︎和紙(花びら用・花芯用・茎と葉用)
⚫︎0.3mmクラフトワイヤー ※クラフトワイヤー#30 Amazon | Rakuten | Yahoo!
⚫︎木工用ボンド
⚫︎マットメディウム(つや消し) ※Liquitexマットメディウム(つや消し) Amazon | Rakuten | Yahoo!
道具
⚫︎精密ピンセット ※クラフト模型用ピンセット Amazon | Rakuten| Yahoo!
⚫︎定規
⚫︎はさみ
⚫︎消しゴム
⚫︎デザインカッター
あると便利なのが、
- 濡れ布巾
- スポンジマット
- ボールスタイラス
です。
濡れ布巾は、指についてしまったボンドを拭うために使います。
スポンジマットとボールスタイラスは、花びらに立体感をつけるときに便利です。今回は身近な道具で代用した工程もあるので、専用の道具を持っていない方も参考にしてみてください。
今回用意したのは、花びら用のブラウン系の和紙と、花芯用の淡いイエロー、茎や葉に使うグリーン系の和紙です。

和紙は同じ色でも、厚みや繊維の表情によって扱いやすさが変わります。花びらは薄いものの方が細かなカーブをつけやすく、色の濃淡がある紙を使うと、完成した花にも自然な変化をつけられます。
1. 細いワイヤーでラナンキュラスの茎を作る

まずは茎から作ります。
0.3mmのクラフトワイヤーを必要な長さにカットし、細く切った緑色の和紙を巻きつけていきます。
今回は手元に金色のワイヤーしかなかったため、あらかじめライターで軽く炙り、色をくすませておきました。
ミニチュアでは、ほんの少し見えた金色でも意外と目立ちます。完成後にワイヤーの色が悪目立ちしないよう、あらかじめ目立ちにくい色にしておきます。(※クラフトワイヤーをライターで炙る工程は、火傷や火災にご注意ください。ワイヤーの表面処理は、材質によっても適した方法が異なります。)
和紙は約5mm幅の細い帯状に切ります。
ボンドをつけるのはワイヤー側です。ノズルの長いタイプのボンド容器なら、ワイヤーをノズルに差し込むことで、比較的均一にボンドをつけられます。
あとはワイヤーを転がしながら、和紙をくるくると巻きつけていきます。
巻き終わったら、平らなテーブルの上でコロコロと転がします。こうすると、細くて太さの揃った茎に仕上がります。
今回使った和紙はコピー用紙くらいの厚みでしたが、さらに薄い典具帖紙などを使うと、より巻きつけやすいと思います。
2. 小さな和紙を使って花芯を作る
次は花芯を作ります。
ラナンキュラスは、花びらが幾重にも重なる八重咲きの品種などでは、花の中心が花びらに覆われて目立たないものが多いです。一方、一重咲きなどでは、めしべを囲む多数のおしべが中心部に見られます。
今回のミニチュアでは、ラナンキュラス本来の構造とは異なりますが、花びらが重なったクラシカルな雰囲気を優先し、花芯を粒状に表現することにしました。
まず、淡いイエローの和紙の端を、ごくわずかに折り曲げてボンドで貼り合わせます。

乾いたら、折り曲げた部分に細かな切り込みを入れていきます。

切り込みの深さは約3mm。できるだけ細かい間隔で切り込みを入れるのがポイントです。目標は0.5mm程度ですが、紙が破れない範囲で調整します。
切り込みを入れた部分を約1cm切り取り、茎の先端に巻きつけて固定します。

細かく切り込みを入れるほど、最初に折り曲げた部分が小さな粒の集まりのように見えてきます。
花芯にボリュームを出したい場合は、巻きつける長さを増やして調整します。
3. 和紙を切り出して花びらを作る
花芯ができたら、次は花びらです。
今回の花束では、花びらが外側に向かって少しずつ大きくなるように作ります。
最初は約5mmのしずく型から始め、外側に向かうにつれて大きくし、外側の花びらは約1cmを目安に切り出します。
1輪につき、約30枚の花びらを用意します。

マットメディウムで和紙を補強する
花びらを切り出す前に、和紙の片面へマットメディウムを筆で薄く塗っておきます。
和紙は湿気や時間の経過によって繊維が緩み、つけたカールが伸びてしまうことがあります。
あらかじめメディウムを薄く塗っておくことで、細かな形を保ちやすくなります。つや消しタイプなら、和紙特有の落ち着いた質感も残しやすいです。
ただし、塗りすぎると紙が硬くなったり、風合いが変わったりするため、薄く均一に塗るのがポイントです。
4. 消しゴムとデザインカッターで花びらにカールをつける
ここが今回の製作工程の中でも、特に手作業の多い部分です。
切り出した花びらを、1枚ずつカールさせていきます。

本来はスポンジマット※とボールスタイラス※を使う方法がありますが、今回は消しゴムとデザインカッターを使いました。
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デザインカッターは刃ではなく、反対側の丸みのある部分を使用しています。
消しゴムをクッション代わりにし、その上で花びらを押さえながら、カッターの柄の丸い部分を使ってカーブをつけていきます。
今回使ったデザインカッターは、先端の形状がちょうどよかったため代用できました。文房具や編み棒など、意外と代用可能なものが合うと思います。
ただし、道具の形状によって仕上がりは変わります。紙が破れないよう、最初は力を入れずに少しずつ試すのがおすすめです。
専用のツールがなくても、身近なものを工夫して使えるのは、紙を使ったミニチュア作りの面白いところです。
5. 花びらを少しずつ重ねて花の形にする

花びらにカールをつけたら、茎の先に貼り重ねていきます。
最初の一周は、3〜4枚の花びらから始めます。
その後は、花びらと花びらの隙間を覆い隠すように、外側へ向かって花びらを重ねていきます。
花びらが一方向に揃いすぎないよう、少しずつ位置や向きを調整しながら貼っていくと、幾重にも重なったラナンキュラスらしい形に近づきます。

花びらは5枚ずつ作るのがおすすめ
今回の写真では工程を分かりやすくするため、先に約30枚の花びらを用意してから貼り付けています。
ただ、実際に作業するときは、花びらを5枚ほど切り出してカールさせ、茎に貼りつける、という作業を繰り返す方が効率的です。
その理由は2つあります。
- 貼り付けながら花びらの高さや幅を微調整できる
- 次の花びらを切り出している間に、貼り付けた花びらのボンドが乾く
最初からすべての花びらを用意するよりも、実際の花の形を見ながら調整しやすくなります。
小さな花ほど、最初に決めた形をそのまま並べるより、作りながらバランスを整えていく方が自然に仕上がります。
6. 小さな三角形を貼って萼(がく)を作る

花びらを貼り終えたら、次は萼(がく)を作ります。
緑色の和紙を小さな三角形に5枚切り出し、花びらと同じようにカールをつけます。
できたパーツを花の付け根に貼り付けていきます。
萼は花びらに比べると目立たない部分ですが、花の裏側を見たときの印象を整える大切なパーツです。
ラナンキュラスの萼は小さいため、開花した花の正面からは見えません。横や裏から見て自然に見えるよう、位置や角度を調整します。
7. 葉を作って茎に取り付ける
最後に葉を作ります。
今回は、茎に使った黄緑色の和紙とは対照的に、はっきりとしたグリーンの和紙を選びました。

花びら用の和紙と同じように、切り出す前に片面へマットメディウムを薄く塗っておきます。
これによって、細かな形状の葉の先端なども、ちぎれにくくなります。
実物の葉を観察して形を決める
ラナンキュラスの葉は、花びらとは違って細かな切れ込みや分かれた形が特徴的です。
実際の葉の写真を検索し、輪郭や切れ込みの入り方を観察しながら、できるだけ細かく切り出します。
葉の形は、花の種類を見分ける手がかりにもなります。
ミニチュアではすべてを忠実に再現する必要はありませんが、特徴的な部分を押さえておくと、小さなサイズでも植物らしさが伝わりやすくなります。
葉を茎に取り付けたら完成です。
8. アンティークカラーのミニチュアラナンキュラスが完成

アンティークカラーの和紙を重ねた、クラシカルなミニチュア花束が完成しました。
今回は、花びらの形や大きさだけでなく、和紙の色の濃淡も活かしています。

同じ色の和紙でも、濃い部分を内側に使い、外側に向かって薄い部分を使うなど、配置にルールを設けると花束全体に統一感が生まれます。
一方で、花ごとに色の出方や花びらの開き具合を少しずつ変えることで、1輪ずつ異なる表情も楽しめます。
すべてを同じ形に揃えるのではなく、一定の統一感を保ちながら、少しずつ違いを残すことを意識しました。
1/6スケールドールの撮影小物として

今回の花束は、リカちゃん人形のような1/6スケールドールに持たせやすいサイズです。
ドールの手元に持たせたり、膝や脇にそっと添えたりするだけで、ポージングや写真の印象を変えられます。
また、ドールハウスの小物や、小さな花瓶に飾るミニチュアインテリアとしても楽しめます。
アンティークカラーの花束は、クラシカルなドレスや落ち着いた色合いの家具とも合わせやすい雰囲気です。
ミニチュアフラワーは、観察と省略で植物らしくなる
今回の製作では、約30枚の花びらを重ねることに加え、花芯や萼、葉の形にも気を配りました。
ミニチュアだからといって、ただ小さく作れば植物らしく見えるわけではありません。
実物の形を観察し、どこを再現するとその花らしく見えるのかを考え、必要な部分を残しながら小さなサイズに落とし込んでいきます。
一方で、すべてを細部まで作り込むと、作業量が増えるだけでなく、完成したときにかえって重たい印象になることもあります。
どこを作り込み、どこを省略するか。
そのバランスを考えることも、ミニチュアフラワー作りの面白さのひとつです。
和紙は、色の濃淡や繊維の表情そのものが作品の個性になります。紙の特徴を活かしながら、これからも小さな花や植物を製作していきたいと思います。
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